背景:
男性は、それ相応にアンドロゲン(男性ホルモンの総称)に満たされているので、一般的に女性より生まれつき平均身長、筋肉量、パワーが優位である。そのため、スポーツ競技の際には、カテゴリー別に男と女に分かれてることは公平である。※アンドロゲンは男性ホルモンの総称

性別適合手術(SRS)をした場合には、新しい性別としてスポーツ競技に完全な公平さがあるのだろうか?と疑問を生じてくるだろう。

GID/MTFが女性以上に優位にはならないように、以前のテストステロンの効果はどの程度で絶った状態と言えるのか?

GID/FTMに影響するものは、スポーツ競技において、アンドロゲンが投与されていることである。
二次性徴前の子どもは、身長、筋肉、骨量に違いはない。最近の知見によると、実際のテストステロンの量は、個々の筋肉、骨量によって決まるという。

目的:
19人の性別適合手術(SRS)後のGID/MTFと17人の男性ホルモンを投与しているFTMを対象として、筋肉量、ヘモグロビン、IGF-1(成長因子の1つ)を計測した。

結果:
ホルモン投与前のGID/MTF,FTMのそれぞれの筋肉量は、一部重なるところがあった。また、GID/MTF,FTMとも身長は、筋肉量をかなり予期できるものであった。しかし、平均筋肉量は、GID/FTMよりMTFに高い傾向にあった。
46 XX→身体的女性
46 XY→身体的男性

横線は、筋肉の面積で筋肉量、○は、平均値。

男性ホルモンを投与しているGID/FTMは、何もホルモン治療をしていないGID/MTFより筋肉量はあった。

アンドロゲンがないGID/FTMはの筋肉量は、普通の女性とかなり重なるが、筋肉量が戻ることはない。

SRSしたGID/MTFが、完全に女性と一致するかどうかは、その人が受け入れる恣意性の程度や受け止め方による。男性と同じテストステロン血中濃度でも筋肉に対しての作用は、生理的ものとはかなり違う。自然に即して競技スポーツをすることは、本質的に個人に寄与する。

※コメント
最近では、スポーツ競技でも、トランスジェンダー(GID)の参加が広く認められるようになってきました。オリンピック委員でも現在、新しい性としてのトランスジェンダーの参加を条件付きで認めています。このことは、今年のリオ・オリンピック開催までに、また追ってアップしていこうかと思います。
ちなみに、主要な条件としては、SRSは競技参加までの2年前には済ませておくことです。これを読んでいるSRS未の方は、今年のオリンピックは無理です。
※補遺
少し勉強、情報不足でしたので、追加します。

今年2016年のリオ・オリンピックのGID競技者への対応

・以前のガイドラインでは、GID競技者は、性適合手術が済んでいなければ参加できませんでしたが(上述)、今後は手術していなくても、オリンピックに参加できるようになりました。
・上記本文の縛りがなくなりました。
GID/MTF・FTMトランスジェンダーとオリンピック
いつもありがとうございます。

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参考医学文献
Transsexuals and competitive sports
European J End 151;425-429