トランスジェンダーというと様々な性を自認する人たちをいい、その中には、性同一性障害gid、ドラッグ・クゥイーン、ドラッグ・キング、男性的な女性、フェミニなどに分類され、手術などの治療を必要としない人たちもいる。
性同一性障害gidは、典型的なタイプだと自分の身体を変えるために、ホルモン治療や手術治療を行う。FTM(Female to Male)は、産まれたときは生物学的に女性であるが、性の自認は男性である。この中でも、医学的な治療を必要とするひともいるし、必要としないひともいる。
FTMのQOLの問題点
①性同一性障害gidの医学的治療の良い面、悪い面、そして、ホルモンの長期治療と手術治療について
②医療従事者が性同一性障害gidに対しての差別があるために、性同一性障害gidのひとたちが気軽に医療機関を利用するのに弊害になっていること。多くの医療従事者が、性同一性障害gidの治療に対するプロトコール(決まった治療に対する約束事もしくは、治療方針)のトレーニングを受けていないし、適切な書籍なども少ないため、性同一性障害の総合的な治療ができないことも理由にある。
③性同一性障害のひとたちは、社会生活の中で孤立化する傾向にあり、医療を受けれないというリスク要因も抱えていることが多い。(※アメリカの論文で、日本とはまた少し医療背景も違うため参考程度に読んでもらいたいです)
性同一性障害gidの医学的治療のゴールは、生活の質を改善をよくすること。人間らしい生活をし、自己実現できるように、自分の決めた性で自分らしい生活を過ごすことである。
性別適合手術(SRS)は、性同一性障害gidの医学的治療の重要な1つで、QOLを改善もさせる。以前から報告されているように、FTM、MTFにとってのQOLは、社会とのつながり、雇用機会、最小限の医学的治療の合併症、治療の副作用などを改善することも含まれている。
アメリカとヨーロッパの性同一性障害の治療の違い
性同一性障害の治療は、ヨーロッパとアメリカとでは、治療がかなり違い、アメリカの性同一性障害gidにとっては限定的な治療である(日本に近いかもしれない)。ヨーロッパ、とくに、オランダ、スウェーデン、ベルギーなどでは、性同一性障害の人たちが、システマッティックな治療を安心して継続的に医師とカウンセラーによって診てもらえる。
一方、アメリカのほとんどが、システマティックでない医療体制で、性同一性障害の人たちは、たまたま幸運にも治療に対しても寛容で、差別のない医師を見つけて治療をしてもらう傾向にある。
アメリカのプライベートな保険制度では、ホルモン治療、手術治療は、コスメティック(美容)として考えられ、結局のところ生きていく上では必要のないものとして考えられているため、一部では保険でカバーされることもあるがほとんどがカバーされていない。
※コメント
アメリカの性同一性障害gidの人たちのための医療は、日本と似ているのかもしれません。その点、ヨーロッパは進んでいるのですね。医学論文の数も圧倒的にヨーロッパのものが多いのがうなずけます。
いつも読んでいただきありがとうございます。
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Female-to-male trandgender quality of life
Quality of Life Reseach 15:1447-1457