性同一性障害gid・FTMの生殖医療

フランスでは、市民権を持つFTMは、一緒に住んでいる妻(女性)のために、ドナー精子受精(DSI)を要求する権利を持っています。これらの追跡調査を伴うこの試験的なプログラムは倫理委員会の同意を持って考案されました。
FTM精子ドナー

この目的は、このドナー精子受精で出産した親の立場と子どもの生活の質の過程をチェックすることであり、カップルの生活の質は、出産するための医療扶助を受ける通常のカップルと同様なものとして考えられています。

精子が与えられる前に、両親は心理学の専門家とのインタビューを必ず行い、この場合、性同一性障害gidとともに働いたことのある専門家が当たります。

通常、両親は、精子を提供してくれたひとが誰かを明らかにすることもできる選択肢が残されています。
また、これらの両親は、DSIと父(FTM)の性同一性障害gidの過去について、子どもに真実を話すようにアドバイスされています。(当時のフランスの法律では、ドナーへのアクセス権は認められていなかったようであるが詳細は不明)

子どもを授かった後のフォローアップは、2年ごとにされ、研究計画に参加している両親は、ボランティアではありません;彼らの子どもができないという特定の状況の助けを期待していた人たちが相談のために来ていたのです。

両親は精神医と2人の心理学者とのインタビューをし、その間に子供を遊ばせ、絵を描かせ観察し、標準尺度(ブルネットLezineスケール)で評価されています。

32のカップルから42人の子どもが誕生し、2000年から2012年に追跡されて、プログラムはまだ進行中です。

これらのFTMは陰茎なしであるけれども、そのFTMは彼らの妻にとっては男性と考えられています;妻は同性愛ではありません;カップルは、精神的も安定していました。(離婚は3カップルしかありませんでした);子供は非常によく世話されて、彼らの父とのよい関係を持っていて、特に生活上困難もなく、FTMである父は性自認も変わらず、幸福そうでした。

1人のFTMを除いて、子どもには精子ドナー(DSI)について真実を話し、それについて快く話すけれども、彼ら性同一性障害gidについて理解させるのにいくらかの苦労をしたそうです。

彼らは、適切な言葉を使うのが難しいとわかったようです。それらは、簡単な言葉を使って、彼の幼少期の経験を話したり小冊子に書くことによって、理解を助けました。

子供たちは、よく対処してくれて、この試験的プログラムによく対処してくれました。
このプログラムは続けられ、偏見があるかもしれませんが、今後も設定されるかもしれません。

これらの子どもたちが成人になるにつれて、、精神衛生の観点、性自認、生活の質などを評価する標準尺度による観察を越えて研究するのにたいへんよいカップルであった。

FTMのAID

AID(非配偶者間人工授精)とは、無精子症などの男性要因による不妊治療法で、第三者から提供された精子を子宮に医学的に注入、妊娠させる方法です。

通常、精子提供者は匿名のボランティアで、生まれた子どもは依頼者の夫婦の実子として戸籍登録され、医師も両親も子に事実を告げることはありません。

精子提供者、両親、医療関係者のいずれもが、治療の事実を積極的に明らかにすることはないため、子は何かのきっかけで事実を知るまでは、自分の遺伝上の「父親」の存在を知ることができません。

わが国では、治療開始から既に60年近くが経過し累計1万人以上、現在でも年間100~200人規模のAID児が誕生しています。

AID児が出生を知る権利を行使するためには、その子に治療の事実が告知されることが前提となるが、現状ではどの国においても積極的に告知しようとする親は多くありません。

なお、国内で、FTMとそのパートナーとのAIDによって生まれた子どもは、実子は認めないとされていましたが、最高裁の判決で、FTMとそのパートナーとAIDで出生した子どもは、現在、実子として戸籍登録ができるようになったことは、喜ばしいことです。

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今回の海外医学論文情報
A new type of family: transmen as fathers thanks to donor sperm insemination.
Neuropsychiatrie de l’Enfance et de l’Adolescence Volume 61, Issue 6, September 2013, Pages 365–370