男性ホルモン(テストステロン)治療は、GID・FTMトランスジェンダーにとって男性化には不可欠な医学的治療で、彼らはその治療を遂行するために選ぶ。

FTMの男性ホルモン治療の効果と副作用

男性ホルモン治療のゴールは、たいてい通常の男性の男性ホルモン血中濃度に収まるようにすること。男性ホルモンは、いくつかの希望される効果もあると同時に、予期できない効果(副作用)もある。

期待される効果には、顔や身体の発毛増加、体重、力の増加、脂肪減少、声が低くなる、男性としての性的魅力の増加、生理(メンス)の消失、クリトリスの肥大、そして、なにより性別違和がなくなる。その他にも、不安や心配、うつなどもなくなる。

これらのゴールに伴い、予期せぬ効果、ニキビが増える、頭髪の脱毛症、HDLの低下、トリグリセライドの増加、そして、血圧も上がることがある。男性ホルモンの利点の1つに、胸オペの有無にかかわらず、乳がんのリスクが減る。

男性ホルモンのほとんどの効果は、治療開始後数か月以内に出てくる。頭髪の脱毛症は、治療後約1年経過すると症状が出る。

FTMに対しての男性ホルモン治療の主な限局した研究は、質の高いデーターが不足していることである。長期に及ぶ研究が少なく、比較するにも適度なグループがなく、FTMの人口の典型的なサンプルを抽出するのが難しい。

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今回の海外医学文献
Testosterone therapy for transgender men.
The lancet. Diabetes; endocrinology. 2016 Apr 12. pii: S2213-8587