個人の大多数が男または女として認識しているが、従来のこの2つの性に分ける慣習にとらわれない人たちがいる。 この2つの性のシステムは、自然にできたものではなく、人間が作りあげた文化の偉業でもあった。

性は、さまざまな社会的相互作用を通して文化的に構築されてきたものである。 全世界を見通してみると、性のシステムは多様性に富んでいる。アメリカン・インディアン社会では、多数の性が存在しているし、インドではヒジャラスhijrasが第3の性として受け止められている。フィリピン、タイ、ポリネシア、ブラジルでも既に性の多様化が存在している。

アメリカでも、男、女の2つの性を自認しない人々が多くなっている。自分自身を厳密には男でもなく女でもない人々をジェンダークウイアという。ジェンダークウイアは、男性的なものと女性的なものの連続体として自分の性を認識し、2つのポールの間のどこかにあり、自分を男、女の概念の枠外に存在していると考えている。

アメリカ社会では、唯一男と女の2つの性の選択しか持ち合わせていので、ほとんどのアメリカ人は、このジェンダークウイア、性の多様性に馴染みがない。ジェンダークウイアは、まだ文化的に認識、浸透されていないため、社会の至る所で、彼らの性を説明しなければいけない直面に遭遇する。

※コメント
ジェンダークウイアgenderqueerは、日本では馴染みがほとんどありませんが、日本でいうMTX、FTXに使われる「X」とほぼ同じ意味合いでしょう。ちなみに、海外では、Female to XやMale to Xは意味が通じませんし、医学論文にもこのようなXの記載はまったくありません。Xジェンダーと言われる日本に独特な言い回しについての海外の人が書いた論文もあったで、今後アップします。

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Language and gender variance:Constructing gender beyond the male/female binary
Electonic Journal of Human Sexuality,Vol12 2009