性同一性障害gidの同性愛と異性愛の分類

ここでいう同性愛GIDは、生物学的に同じ性に対して性指向があるものをいいます。例えば、FTMで言うと、性指向が女性であれば同性愛FTMで、FTMで男性が性の対象であれば、異性愛FTMということになります。MTFも同様です。ややこしいですが、あくまでも生物学的な「性」を基準にしてしています。

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1918年にHirschfeldによって、異性愛者、同性愛者、バイセクシャルにおける習慣性あるいは持続的な「異性装」を最初に分類されて以来、その他の多くの分類が提案されてきた。

現在では、同性愛者、異性愛者は、それぞれ同じ性、反対の性に対して性指向があることをいう。その名称とサブタイプ(亜型)のの分類は、さまざまな研究で異なっているが、同性愛GIDのサブタイプは、他のカテゴリーである性同一性障害gidよりも広く知られている。

異性愛MTFの特徴

MTFに関してだけで言うと、2つの異なったタイプが今までに提唱されている;homosexualとnonhomosexualである。同性愛GIDに反して、異性愛者GIDのサブグループは、性指向が女性だけでなく、自分が女性であるという想像もしくは認識で性的刺激を受ける自己女性化愛好症(autogynephilia)とに分類される。

同性愛MTFの特徴

同性愛MTFの少数派のみについての異なった分類には、異性装を早くから行っており、より若いときから本来の状態(女性だから)で、幼少期には女性的である。同性愛FTMは、異性愛FTMに比べると性別適合手術(SRS)を後悔するものがより少ないと言われる。

同性愛MTFと異性愛MTFの身体的特徴

サブタイプには、いくつか異なった身体の違いがある。異性愛MTFに比べて、同性愛MTFは、身長が低く、体重が身長の割に軽い。
また、一般的男性に比べて、同性愛GIDの身長は低く、異性愛GIDはほぼ一般的な男性と同じぐらいの身長である傾向がある。

これらの身体的違いは、二次性徴が早くに来たかどうかに影響している。異性愛GIDより同性愛GIDの方が二次性徴が早く来たことが原因とされている。※二次性徴が早くに始まると、その時点で成長が止まる。骨が伸びなくなる。

同性愛・異性愛FTMの特徴

最近までは、ほとんどの研究がMTFのものが多く、同性愛FTMに関しては少ない。同性愛FTMはより男性的で、特に幼少期に性別違和を強く感じており、より女性的なパートナーを選ぶ傾向にある。

性的なことに関しては、感情的なやきもちよりもむしろ性そのものに興味を持つ。セックスパートナーとは、より活動的で視覚的なセックスに興味を持つ。治療に関しては、陰茎を持ちたい希望が強い。

MTFの原因は兄弟の人数にある?

これまでに、実際にはMTFには2つのサブタイプがあると指摘されている。同性愛MTF、異性愛MTFは、そもそももとの原因が異なるのではないかという仮説がある。それは、産まれた順番、兄弟の構成によると言われる。

性的指向と兄の人数が関係しているとされ、姉の人数はあまり関係ないといわれる。同性愛MTFは、兄の数が多いが、異性愛MTFには兄の数とは明白な関係がない。

MTFの原因は妊娠中の母親の免疫反応による?

母親の妊娠の際の過度な免疫反応が原因が考えられる。母親は女性遺伝子Xしかもっていない。そのため、胎内において男児になると、本来母親に持っていない男性のY遺伝子が抗原として免疫反応し、体内にそのY遺伝子に対する抗体が産生される。その抗体が次の妊娠時には胎盤を通過し、次の胎児の脳に入り込む。そのため、その抗体が脳内で身体的性とは違ったものを誘発されるのではないかと推測されている。

子どもを産めば産むほどこの母親の胎内おける免疫反応は強くなっていくために、末っ子ほど同性愛MTFとなる可能性があるという。

この生まれの順番についての見解は、生物学的女性であるFTMにおいては、複雑であり、今のところFTMの同性愛、異性愛との違いの原因には、この理論に当てはまらないとされている。

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☞海外医学情報から
Transsexual subtype: Clinical and theoretical significance
Psychiatry Res.2005 Dec 15;137(3):151-60.

ノンバイナリー、ジェンダークィア
Non-binary ノンバイナリー;男性にも女性にも分類されない性別認識。
genderqueer ジェンダークィア;性自認が、既存の性別の枠組みにあてはまらない、または流動的な人を指す。