性同一性障害gidの性指向の分類
性同一性障害gidは、FTM、MTFには、それぞれ生物学的な同性愛、異性愛が認められており、これらの亜型（サブタイプ）を性指向によって分けることができるのだろうか？そして、MTFの亜型とFTMとの亜型にはどのような違いがあるのだろうか？
性同一性障害の187人を対象に、ホルモン治療前に同性愛GIDと異性愛GIDとで比較した。
※注：同性愛FTM；性指向が女性、異性愛FTM；性指向が男性
幼少期におけるgid症状
同性愛GIDは、若くして性別適合手術を行ったひとが多い。幼少期に強い別性への性自認が強く、より別性への確信が強い。異性愛GIDに比べ、精神的に安定している。FTMのグループは、MTFグループに比べ幼少期のgid症状が強い傾向にある。
GIDの性的刺激の経験、結婚歴
同性愛GIDは、12～18才の間に性的な刺激を経験している。
さらに、同性愛GIDは、結婚している頻度が低く、異性装で性的刺激を受けるひとが少ない。
性別違和の強度
性別違和の程度に関しては、MTFとFTMとではそれほど違いがないが、FTMは、MTFに比べて性別違和を強く感じる傾向にある。
GIDの身長、体重、BMI
異性愛GIDと同性愛GIDとの間には、身長、体重、BMIに違いはなかった。
GIDのIQテスト
同性愛グループ(111.2)は、異性愛グループ(112.3)に比べて若干低い。MTFとFTMの男女間のIQに違いはなかった。
MTF同性愛107.3、MTF異性愛121.7、FTM同性愛114.8、FTM異性愛123.7
GIDの両親の精神症状
同性愛GIDの7.1％の両親が1つまた２つの症状があり、異性愛GIDの16.2％の両親が1つから3つの症状を持っていた。片親、両親の違いはなく、父親、母親間の精神的症状の数にも相関関係がなかった。
◎性指向にもとづく性同一性障害の亜型（サブタイプ）の区別は、論理的にも臨床的にも有意義である。この２つのグループにおいて、これらのさまざまな要素は、性別適合手術(SRS)を決定する際に影響してくる。
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Transsexual subtype: Clinical and theoretical significance
Psychiatry Res.2005 Dec 15;137(3):151-60.
