GID/MTFの性感染症(性病)のリスクについてのインタビュー報告

インタビューは、アメリカ・ニューヨークのメトロポリタンエリアで行われた。19~59歳のGID/MTF517人を対象に、HIV(エイズ)、梅毒、B型肝炎、C型肝炎の感染の既往について調べた。

性感染症は、白人系では頻度が低く、ヒスパニック、アフリカ系では頻度が高かった。同性との性交渉、性を商売にしているGID/MTF、自称?トランスジェンダー(女装家など)の多くは、HIVとB型肝炎に頻度が高かった。

梅毒は、多数のセックスパートナーを持つものに多く、C型肝炎は、静脈注射するドラッグの使用者、被雇用者、自称?トランスジェンダー(GID)に多かった。
自称?トランスジェンダー(GID)は、感染率が高く、今後を予測しえるモデルと言えるのかもしれない。感染率が低かった白人系だったが、その感染の種類は、ヒスパニック系、アフリカ系の間では多かった性感染症であった。

HIV、その他の性感染症に関しては、ヒスパニック系、アフリカ系で予防策を取るべきだろう。エスニックなマイノリティーのトランスジェンダー、トランスジェンダーに対して発行している刊行物などに予防プログラムを掲載するなどの対処をするべきであろう。

※日本とはかなりかけ離れている感があります(水面下ではわかりませんが)。性に関しては先進国の中では遅れていますので、今後はアメリカに追随する方向に行く可能性もあるので、注意していく必要もありそうです。
今回の論文はトランスジェンダーGID・MTFの主な内容ですが、日本の今の話題は、LGBTのT:トランスジェンダーGID以外にベクトルが向けられています。ゲイなどが周知され、多くなるとやはり、HIVを含む性感染症も多くなると予測されます。
トランスジェンダー(GID)の性感染などは、日本にとっては少し早すぎる話題で、まだまだ先の話題になるのかもしれません。アメリカを含む先進国は、1歩、2歩進んでいるようです。
いつもありがとうございます。

Lifetime risk factors for HIV/sexually transmitted infections among male-to-female transgender persons.
J Acquir Immune Defic Syndr.
2009 Nov 1;52(3):417-21