慢性的な痛みは、性別の違いに関係している!?

ほとんどの痛みの症候群において、性ホルモンが支配している面があるからである。性ホルモンは、痛みの原因と発生に影響していることが知られている。

トランスセクシャルは、反対の性のホルモンで治療するわけだが、MTFはエストロゲン、FTMはアンドロゲンで治療していく。性ホルモンと痛みとの間に、相関関係があると思われる報告をしたい。

痛みに対する質問事項を、少なくとも1年以上ホルモン治療を行っている性適合出術(SRS)後の47人のMTF、26人のFTMを対象とした。痛みに関しては、発生頻度、期間、症状に関連した部位を対象としている。

MTFは47人のうち14人(29.8%)が何らかの痛みを抱え、14人のうち11人は女性ホルモン治療前から何も症状がなかった。痛みは、主に、頭痛、胸の痛み、筋骨格系の痛みである。5人は、数か所の痛みを抱えていた。

FTMは26人のうち16人(61.5%)が痛みを抱えており、そのうち11人が男性ホルモンを投与する前からあり、6人は男性ホルモン治療を開始したら改善した。

これらのデーターから、性ホルモン治療を受けていない一般人に比べ高い頻度で痛みの発生に、性ホルモンは何かしら影響していると考えられる。性ホルモンが末梢神経あるいは、中枢神経に関連したものかどうかはよくわからない。
いつもありがとうございます。

Cross-sex hormone administration changes pain in transsexual women and men.
Pain.2007 Nov,132 S60-7