GID・FTMにおいて、男性ホルモン(テストステロン)治療を開始後数週間で空間能力が向上する。そして、攻撃的な、性的な衝動が増える。

一方、GID・MTFでは、女性ホルモン(エストロゲン)治療により、性的衝動は減り、攻撃的、怒りなども減る。
若い普通の健康な男性に8週間黄体ホルモンを投与すると、男性ホルモン(テストステロン)の血中濃度が減る。そして、言語記憶に不利に働く。

多くのMTFは、女性ホルモン(エストロゲン)を投与すると落ち着き、抗うつ効果も生じる。そのため、ときとして、閉経直前、閉経後の気分転換として使用することがある。男性の更年期にも気分転換として、男性ホルモン(テストステロン)を投与することがあるが、本質的な使い方は抗うつとして使うことがある。ただ、この役割に関しては、あまり研究されていない。

※コメント
・男性ホルモン(テストステロン)に関しては、これらの症状、攻撃的になった、いらいらするなどはよく聞かれることです。
空間能力が向上するとは聞いたことがありませんでしたが、おそらく車の運転などで行き先をパパッと頭の中で組み立てるような感じでしょうか。女性は、この点苦手な方が多いようです。あと、FTMの何人かは、物忘れがひどくなったと言います。

☞男性ホルモン(テストステロン)治療開始後の「物忘れ」の原因は?
・MTFに関しては、いく人から、注射すると「うつ」っぽくなるとよく聞きます。エストロゲンは、抗うつ効果があるはずなのですが、この論文からは真逆の現象です。

☞MTFと通常男性の大脳皮質の違い

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海外医学参考文献
Endocrine intervention for transsexuals
Cli Endocrinology 2003 59,409-418
脳brainの項目より