男性ホルモン治療を受けているFTMの頭髪の薄禿げに、男性型脱毛症の治療薬(飲み薬)であるフィナステリドが効くのか?

まだ読んでいない方☞FTMの頭髪の薄毛について その1

FTMの薄毛治療の研究方法

倫理委員会から承認を得て、すべての患者による同意も得てこの研究を行っている。1か所の医療機関でのレトロすぺくてぃぶ研究は、2014 年から 2016 年の間に、男性型脱毛症(AGA)と診断されたFTMの患者にフィナステリド1 mg を毎日服用してもらった。

すべての患者は、性同一性障害 [診断と統計マニュアル精神疾患の5版 (DSM-V) ] の診断をされていたFTMである。彼らはすでに、子宮と両側の卵巣切除を受けており、男性ホルモン(テストステロン)は、 ネビド(undecanoate)1000 mgを使用。 筋肉注射を3ヶ月ごとに注射した。

脱毛症が疑われたときは、皮膚科へ受診してもらい、男性ホルモン治療を開始してから1年経ったFTMが研究対象に登録された。すべてのデータは、FTMの診療記録から得た。疫学的データ、個人や家族の病歴、血液データ、全血と血清生化学値 (ヘモグロビン、ヘマトクリット、肝酵素など)、テストステロン、エストラジオール、黄体ホルモン (LH)、卵胞刺激ホルモン (FSH) 、結合グロブリン (SHBG) 、フェリチンと甲状腺ホルモンを記録した。

毛髪検査はその都度し、脱毛症の評価は、男性型脱毛パターンの「ノーウッド ・ ハミルトン (NH) スケール」により測定した。FTMの治療経過観察は、血圧、BMI、Ferriman-Gallwey のスコアの評価)、分析、ホルモン、放射線 (骨密度測定とマンモグラム) 評価も行っている。

<ノーウッド ・ ハミルトン (NH) スケール>
Type I:
生え際の若干もしくは、脱毛がない。
Type II:
前側面の生え際が、たいてい左右対称性に禿げ上がる。
Type III:
TypeⅡと同様左右対称に生え際は深くなる。一部頭頂が薄い場合もある。
以後タイプⅤまで続く。
FTMの薄毛の進行度

頭髪の薄毛改善は、 NH スケールのステージの減少によって決められた。性的欲求は、視覚アナログスケール (VAS) を使用して評価した。各患者が 0 (欲望) から 10 (意欲) スクリーニングの検査で、1年後に「性的なことを考えるときに、パートナーとの性的行動において、あなたの性的欲求はどのくらい強いか?」 の質問で性的欲求度を評価した。
FTMの頭髪の薄毛について その3

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